Alan Wake (アラン ウェイク)

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12歳未満の方は見ないでください。

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こんな人にお勧め

  • 12歳以上対象。
  • ホラー映画のようなゲームをプレイしてみたい人。
  • ストーリー重視のゲームが好きな人。

特徴

  • 暗い森や廃墟をライトを持って歩き回り、斧で襲い掛かかってくる敵と戦うという、まるでホラー映画のようなゲーム。
  • 基本的にはTPS(三人称視点シューティング)だが、アドベンチャーゲーム的な要素*1も強い。(公式には、ジャンルは「アクションサイコスリラー」。)
  • 敵は闇に支配されており、光に弱い。
  • 敵は闇のバリアをまとっており、物理攻撃が効かない。まずライトで光を当てて闇のバリアを剥ぎ取ってから、攻撃しなければならない。
  • 田舎町を訪れた主人公のベストセラー作家、アラン・ウェイクが、突然消えた妻の行方を探すうちに、町の秘密に巻き込まれていくというストーリー。
  • ゲームは、7つのエピソードに分かれている。まるで連続テレビドラマのように、エピソードのはじめに前回までのあらすじのムービーが流れる。
  • ストーリーは短めで(とは言っても映画程度のボリュームは十分あるが)、十数時間でクリアできる。
  • 乗ることのできる自動車があれば、運転することができる。
  • 原稿やコーヒーポットなどを探して集める楽しみもある。
  • 難易度はノーマルとハードから選べる。2周目からは、ナイトメアが加わる。
  • 画面の明るさを調節できる。
  • セリフを始め、ほとんどが日本語化されている。
  • ダウンロードコンテンツを購入することで、新しいエピソードをプレイできるようになる。ダウンロードコンテンツ第一弾「Alan Wake 特別編 シグナル」は、リミテッドエディションと通常版に封入されたコードで、無料ダウンロードができる。

概要

ベストセラー作家、アラン・ウェイクが、休養のため訪れた田舎町ブライトフォールズで、奇妙な事件に巻き込まれる。まるでホラー映画のようなゲーム。

システム、操作

攻撃方法

敵を攻撃する最も一般的は方法は、まず敵にライトを当てて闇のベールを剥ぎ取り、完全に剥ぎ取ったところで、リボルバーやショットガンなどで攻撃する方法である。

フレアガンや閃光手榴弾は、闇のバリアをまとった敵でも倒すことができるため、非常に強力で重宝する。

発炎筒は、強い光を発するが、短時間しかもたないため、敵に囲まれた時や、光だけで倒せる鳥やポルターガイストに効果的。

直接武器を使った方法以外に、爆発物を爆発させたり、街灯の下に誘い込むなどの方法で敵を倒すこともできる。

敵は大きく3種類に分かれる。

最も頻繁に登場するのが、闇に支配された人間。彼らは闇のバリアをまとっており、光で闇のバリアを剥ぎ取らなければ、銃による物理攻撃が効かない。彼らの武器は斧や鎌、ハンマー、チェーンソーなどで、多くは近接攻撃だが、武器を投げることで遠隔攻撃をしてくるものもいる。

闇に支配された鳥は、集団で襲ってくる。彼らは光のみで倒すことができる。

ドラム缶などの無生物がポルターガイストとして襲ってくる場合もある。これらは光を当て続けることで消滅させることができる。

武器

武器は、最大で5種類携帯することができる。武器は十字キーで持ち替えることができる。十字キーの右にリボルバー、上にショットガン(またはライフル)、左にフレアガン、下に発炎筒と閃光手榴弾が割り当てられている。

ただしショットガン、ポンプアクションショットガン、ライフルは、どれか1種類しか所持することができない。

敵に狙いを定めるにはLT、武器を発射するにはRTを押す。

リロードはXボタンで行う。Xボタンを連打すると、リロード速度が上がる。

発炎筒と閃光手榴弾はRBボタンで使う。RBボタンを押しっぱなしで発炎筒を使うと、発炎筒を持ったまま歩くことができる。

ライト

主人公は通常、武器の他にライトを携帯しており、右手に銃器、左手にライトを持っている。

ライトは、何もしなくても点灯しっぱなしになっており、消すことはできない。ただ普通に点灯しているだけならば、バッテリーを消費しない。LTを押し続けて光量を上げたときのみ、バッテリーを消費する。LTを押すのをやめると、バッテリーはゆっくりと自然に回復する。

バッテリーを使い切ると光量を上げることができなくなるが、予備のバッテリーを持っていれば、Yボタンでバッテリーを交換することができる。バッテリーを交換すると、ライトのバッテリーがすぐにある程度回復する。予備のバッテリーは最大で20個持つことができる。

ライトは照準にもなっており、LTを押すと敵に照準を合わせる。

ライトには4種類あり、光の強さや、バッテリーのもちなどに違いがある。ライトは1種類しか持てないので、別のライトを所持する時は、交換することになる。

走る、敵の攻撃をかわす

LBボタンを押したまま移動することで、走ることができる。

また、敵の攻撃が当たる直前に、LBボタンを押しながらLスティックを倒すことで、敵の攻撃をかわすことができる。敵の攻撃をタイムングよくかわすと、まるで映画マトリックスの有名なシーンのように、スローモーションになる。

HP

HPは、ダメージを受けなければ、自然に回復する。

HPがなくなるとゲームオーバーとなり、最後のチェックポイントからスタートになる。

街灯

ところどころにある街灯は非常に強い光を発しており、安全地帯となる。街灯の下では、HPもあっという間に回復する。また、街灯がチェックポイントになることも多い。

敵を街灯の下に誘い込めれば、一瞬で消滅させることもできる。

ボタンとアクションのまとめ

Lスティックで移動、Rスティックで視点移動(Rスティックを押して、視点を左右変更)。十字キーで武器選択。

RTで武器を発砲、LTで敵に照準を合わせ、ライトの光量を上げる。RBで発炎筒や閃光手榴弾を使う。

Aボタンでジャンプ、Xボタンでリロード、Yボタンでバッテリー交換できる。

LBを押しながら移動で走ることができる。また、敵の攻撃をかわすことができる。

アイテムを拾ったり、箱を開けたり、テレビやラジオをつけたりなどのアクションは、Bボタンで行う。Bボタンを使ってアクションできる場合は、近づくと画面に表示される。

感想

注:この感想は、難易度ノーマルでクリアした後に書いています。

ホラー映画の世界に入り込んだような体験ができるゲーム

ゲームをプレイすると、真っ先にナレーションでスティーヴン・キングの名前が登場するが、このゲームはまさにスティーヴン・キングのようなホラー映画が好きな人のために作られたゲームという感じだ。

真っ暗な森の中や廃墟を懐中電灯一本で歩き回り、しかも斧やチェーンソーを持った連中が襲ってくるのだから、怖いにきまっている。いつ敵が出てくるのだろうとビクビクしながら森を歩き回っていると、ただの木や標識が一瞬人に見えてしまうという、あまりにベタな体験を本当にしてしまう。廃墟に入れば「ドンドン」という音が足音に聞こえたり、窓の外に一瞬人影が見えたりという事も起こる。

「何か起こりそうだ」というときは、さらに霧が濃くなり、風が吹き荒れ、轟音が轟く。こうなると、緊張感はマックスだ。

十分な武器とライトのバッテリーを持っているときはまだ余裕があるが、これらが少なくなってくると、かなり焦る。ノーマルの難易度では武器とバッテリーに余裕があったが、それでも武器を使い切ったことが2度ほどあった。ストーリー上、武器とライトを失った状態で放り出されることもあり、そのような時は「さすがに敵は出ないだろう」と思いつつも、「早くライトを見つけなければ」と焦ってしまう。

「怖い、怖い」と盛んに書いてしまったが、お化け屋敷のように、プレーヤーを徹底的に怖がらせて、驚かせるゲームかというと、ちょっと違う。例えば、この手のゲームでありがちな、突然敵が現れることで驚かすというパターンは、それほどなかった。このゲームでは、敵が現われると音と映像でどこに現れたかを教えてくれるので、不意打ちを食らうことがほとんどない。私はこのような驚かされ方が苦手なので、その点ありがたかった。

またこのゲームは怖いだけでなく、「これから何が起こるのだろう」とワクワクさせてもくれる。それどころか、もしかしたら「怖い」よりも「ワクワク」の方が大きかったかもしれない。

さらには、これは私が難易度ノーマルでプレイしたためかもしれないが、敵を倒す爽快感もある。例えば敵が大挙してやってくるような場面では、それに太刀打ちできるだけの十分な道具が用意されていたため、それらを惜しみなく使って派手に戦うことができた。

ストーリーも、怖いという感じではなかった。サスペンスのように、不思議な事件に巻き込まれて、次第に謎が解き明かされていくという展開で、感動する場面もあった。ストーリーは短めという感じがしたが、もしこれが映画だったら調度良いボリュームかもしれない。内容も、このまま映画にしても全く問題ないと思えるほどだった。

光で戦う

このゲームは光で戦う点が大きな特徴だ。敵が闇のベールをまとっており、まず光を当ててこれを剥ぎ取らなければ物理攻撃が効かないという状況はプレーヤーにプレッシャーを与え、緊張感を生み出す。「闇のベール」というアイデアがこのゲームを成功させたと言っても過言ではないだろう。

この「光で戦う」ということは、銃を使う前に光をあてるという作業が一つ入るだけという単純なものではない。ライトの光は闇のベールを剥ぎ取るだけでなく、強い光をあてることにより、敵の動きを一時的に止める(攻撃しようとしている敵も攻撃をやめてしまう)という重要な働きもあるのだ。

例えば、複数の敵が近づいてきている時、一人の敵だけに光を当て続けていると、その間に別の敵の接近を許してしまう。しかし、近づいてくる敵に順番に強いライトを当てれば、敵の足を止めつつ、徐々に闇のベールを剥がすことができる。

このゲームをプレイして一番初めに苦労したのは、敵に囲まれてしまった時だ。普通のゲームであれば走って逃げることができるが、このゲームでは敵の足が速いため、すぐに追いつかれて、袋叩きにされてしまう。そんな時は、なにはともあれまずは敵に強い光を当てることが大事だということを何回か死んで学習した。

このライトによる足止めと、LBボタンによる敵の攻撃をかわすアクションが身につくと、敵を手玉に取っているような快感を味わえる。ただそれも余裕がある時だけの話だが。

寄り道の楽しみ

このゲームは基本的には道は1本なので、その通りに進めば迷うことはほとんどない。しかし、脇道に宝箱や原稿などのアイテムが落ちていることがあるので、これらを見逃さないためには、あえて道をそれる必要がある。

原稿は探さなくても(読まなくても)ゲーム自体に影響はないと思うのだが、原稿には登場人物の心理とか、別の場所でどのようなことが起こっているかなどが書かれているため、物語をより深く楽しむことができる。

また、いろいろな場所に置かれているテレビやラジオの存在も面白い。テレビを付けると、「Night Springs」という、まるでトワイライトゾーンのような不思議な物語のドラマを見ることができる。またラジオを付けると、いかにも地域密着型のFM放送という感じの、今この街で起こっていることを紹介している番組を聞くことができる。

光に浮かび上がる文字や図形が書かれている箇所もあり、武器の入った宝箱のありかを示していることもある。ただ残念なことに、光で浮かび上がる文字は英語で書かれている。

この他にも、コーヒーポットを集めたり、缶で作られたピラミッドを倒したり、看板を読んだりといった楽しみもあり、実績に影響する。

ただこのようなものを探して真っ暗な森の中をうろついていると、道に迷ってしまうことがある。マップが無いので、一度迷ってしまうと同じところをぐるぐる回っていたということもある*2。富士の樹海で迷うというのもこのようなことかもしれないと思ってしまった。

気になったところ

最後に多少の不満を書かせていただくと、ゲームとして盛り上がる場面がもう少し欲しかった。確かに、大勢の敵が出てきたり、大きなポルターガイストが襲ってきたりする場面はあるのだが、基本的に出てくる敵は人か鳥かポルターガイストだけだった。これらとは違った戦い方が必要なボスキャラのようなものが出てきてもよかったのではないだろうか。

また、ゲームを始めた当初は、主人公をはじめ登場人物の動きや表情などがぎこちなく、不自然に感じられた。それは、このゲームが現実の世界の話なので、ことさら違和感を感じてしまったのかもしれない。私はこのようなリアリティにこだわりが無いので、じきに慣れて、気にならなくなったが、最近の恐ろしくリアルな3Dゲームに慣れてしまっている人にとっては、ちょっと気になるかもしれないと思った。

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*1 謎解きではない
*2 目的地を示すコンパスはあるが
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